Nikon Zfで使う1.5万円の格安レンズ。AF-S NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6GがZマウントユーザーの救世主になる理由。

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「新しいレンズが欲しい。でも、今のZマウントレンズは高すぎて手が出ない……」

Nikon ZfやZ6IIIといった最新のボディを手に入れたものの、レンズラインナップ、特に望遠領域の価格表を見て溜息をついた経験はないだろうか。確かにZマウントの「S-Line」は、恐ろしいほどの解像力と周辺光量を約束してくれる。しかし、そこには20万、30万という「高嶺の花」な価格が並んでいる。

特に憧れの「大三元(F2.8通し)」や「小三元(F4通し)」のズームレンズともなれば、もはや趣味の域を超えた決断を迫られる。だが、諦めるのはまだ早い。

僕らが生きる令和の時代において、実は「Fマウント」という広大な資産が、今かつてないほどのコストパフォーマンスを持って僕らを待っているのだ。今回は、あえて最新のZレンズを避け、中古で1.5万円から手に入る「AF-S NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED」をZマウント機で運用する、極めて合理的な選択について語りたい。

なお、記事で読むのはめんどくさい!という読者のためにYOUTUBEの解説動画も作成してある。こちらもご参照ください。

なお今回掲出の写真は全て当該レンズとNikon Zfを使って撮影したものだ。

過去には28mm-300mmのFマウントレンズも紹介している。より望遠レンズが欲しい、とお悩みの方はこちらの記事もぜひ参照してほしい。

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高嶺の花すぎる「Zマウント望遠」の現状と、僕らが抱える悩み

ニコンがZマウントに移行して以来、レンズのクオリティは劇的に向上した。いわゆる「大三元レンズ(NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S)」や「小三元レンズ(NIKKOR Z 24-120mm f/4 S)」は、開放から四隅までビシッと解像する。しかし、その対価として僕らが支払う代償はあまりに大きい。

特に望遠レンズは、その光学設計の複雑さから価格が高騰しやすい。趣味でカメラを楽しむ層にとって、1本15万円を超えるレンズをホイホイと買い足すのは至難の業だ。

「望遠特有の圧縮効果を楽しみたい」「遠くの被写体を鮮明に捉えたい」

そんな純粋な欲求が、価格という壁に阻まれていないだろうか。そこで僕が提案したいのが、FTZマウントアダプターを介した「Fマウントレンズ」の活用だ。

解決策は「Fマウント」にあり。1.5万円で手に入る表現の幅

今回、僕がマイナス10度の極寒の札幌、雪祭りの会場に持ち出したのは、「AF-S NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G IF-ED」というFマウントのレンズだ。

驚くべきは、その価格である。現在、中古市場であれば、状態の良いものでも1万円から1.5万円程度で手に入る。Zマウントで同等の画角をカバーする「NIKKOR Z 24-120mm f/4 S」を購入しようと思えば、15万円前後の予算が必要になる。つまり、約10分の1の価格で、広角から中望遠(120mm)までの表現が手に入ってしまうのだ。

24mmから120mmという焦点距離は、旅先のスナップにおいて最強の武器になる。例えば、札幌のススキノにある有名なニッカウヰスキーの看板。広角24mmでその場の空気感をすべて収めることもできれば、120mmまでズームして、雪の中に浮かび上がる看板をドラマチックに切り取ることもできる。

AF-S NIKKOR 24-120mm F3.5-5.6G のメリット・デメリット

ここで、このレンズをZマウント機(FTZ経由)で使う際のリアルな評価を整理しておこう。

メリット

  • 圧倒的なコストパフォーマンス:最新Zレンズの約10分の1の価格で手に入る。
  • 万能な画角(24-120mm):これ1本で広角スナップから望遠の圧縮効果まで完結する。特に24mm始まりは、狭い路地や大きな建造物を撮る際に重宝する。
  • 情緒的な描写:最新レンズのような「硬さ」がなく、光がふんわりと滲むような優しい写りをする。ノスタルジックな風景に最適だ。
  • 精神的安定:安価であるため、吹雪や悪天候の中でも「最悪壊れても……」と攻めた撮影ができる。

デメリット

  • 重量とサイズ:レンズ単体で575g。FTZアダプターを合わせると約700g超となり、Zfに装着すると1kgを超える。取り回しは決して「軽快」とは言えない。
  • AF性能の限界:最新レンズに比べると合焦速度は一段落ちる。特に雪が降るシーンなど、コントラストが低い場面ではピントが迷うこともある。
  • 最短撮影距離:50cmと、最近のレンズほどは寄れない。テーブルフォトなどでは割り切りが必要だ。

性能か、情緒か。最新Zレンズにはない「ふんわりとした写り」の魅力

最新のZレンズ、特にS-Lineは優等生すぎるのだ。雪の粒一つひとつをカリカリに描写し、収差を徹底的に排除する。それはそれで素晴らしいが、旅の記録において、時として「情緒」が削ぎ落とされてしまうように感じることがある。

20年ほど前に設計されたこのFマウントレンズをZfに装着してシャッターを切ると、そこには驚くほど「優しい世界」が広がっていた。線が細く、光がどこかふんわりと滲む。ススキノのネオンを撮れば、どこかノスタルジックで、まるでその場の温度まで写し込んでいるかのようだ。

「バキバキに写りすぎない、この柔らかさ。これこそが写真だよね」と思わせてくれる何かが、古いFマウントレンズには宿っている。最新の性能を追いかけることに疲れた僕らにとって、この「情緒的な写り」は、むしろ贅沢な体験にすら感じられるはずだ。

不自由さがあるからこそ、一枚一枚を丁寧に、確認しながら撮るという愉しみが生まれる。効率を捨てた先に、自分だけの1枚が残るのだ。

まとめ:その1.5万円が、あなたのカメラライフを変えるかもしれない

Nikon Zマウント機を使っているからといって、必ずしも高価なS-Lineを揃えなければならないという決まりはない。

特に「望遠レンズが欲しいけれど、今は予算が……」と悩んでいる初心者のあなた。あるいは「最新レンズの写りに飽きた」と感じているベテランのあなた。まずは、中古のFマウントレンズとFTZアダプターという選択肢を検討してみてほしい。

1.5万円という価格は、極寒の吹雪の中で「もし壊れても、まあ諦めがつくか」と思わせてくれる、攻めの撮影を可能にする勇気にもなる。

性能の数値に縛られず、旅の空気感や光の柔らかさを楽しむ。そんな自由な機材選びが、あなたのカメラライフをより豊かなものにしてくれるはずだ。「これでもいいのだ」ではなく「これがいいのだ」。そう確信できる一本に、古いFマウントの棚で出会えるかもしれない。

動画で見る:1.5万円の格安レンズが魅せる冬の札幌

今回の記事の内容は、YouTubeチャンネル「ほえお」でも詳しく紹介している。実際の雪祭りでのAFの挙動や、動画ならではの空気感を確認したい方は、ぜひこちらの動画もチェックしてほしい。

隷好堂
隷好堂

仙台市出身・東京在住の40代サラリーマン。2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP資格保持。音楽と旅が大好き。

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